大阪桐蔭(北大阪)が、逆転で済美(愛媛)を下し、史上初の2度目の春夏連覇に王手をかけた。

 藤原がチームの窮地を救った。2回の守備だ。先制を許し、なおも2死一、二塁。9番政吉の打球はセンター藤原の前へ。「あれぐらい近い距離ならいけると思った」。遠投110メートルの強肩でレーザービーム。コースはやや三塁側にそれたが、捕手小泉の好タッチもあり、生還を許さなかった。「飛んできた瞬間にラッキーだなと思いました。走者も走ってくれたんでラッキーだなと」。好守で流れを渡さなかった。

 勝利も藤原が引き寄せた。1点を追う4回、先頭打者として四球で出塁。好投手・山口直の球を見極め、逆転への足がかりをつくった。序盤は打線がつながらず「守っていてもベンチにいても怖い雰囲気を感じていた。試合にのめり込めてない感じがあって、怖かったです」と、嫌なムードを感じていたが、派手な打撃だけではなく、堅守に加え四球をきっかけに反撃するのが、王者の底力だ。

 決勝では旋風巻き起こす、金足農が相手。「相手の応援は全く気にしない。大きい方がうれしいし、アドレナリンが出ます。ラッキーだなと思います」と藤原は燃える。1発が出れば左打者で単独最多となる春夏通算6本塁打目だが、個人記録など眼中にない。先発マウンドに立つ可能性が高い根尾も「チームにかなり勢いがあるのは分かっている。1人で戦っていたら難しい。チーム全員でぶつかっていけたら」。決戦へ、タレントたちは一丸になる。【磯綾乃】

 ◆連続試合安打 大阪桐蔭・根尾は昨年センバツ決勝の履正社戦から甲子園通算14試合連続安打。過去の主な連続試合安打は嶋田宗彦(箕島=78年春夏、79年春夏)水野雄仁(池田=82年夏、83年春夏)の各16試合などがある。