豪快さに粘りを加え、秋の雪辱を果たす。第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の選考委員会が25日、大阪市内で行われ、北海道からは昨秋の北海道大会を制した札幌大谷が初出場、同準優勝の札幌第一が神宮大会枠での出場を決めた。北海道勢の2チーム出場は、北照と21世紀枠の遠軽が出場した13年以来6年ぶり。2年ぶり3度目出場の札幌第一は、全道大会1試合平均13安打の猛打に、精神的強さをつけ、春1勝をつかみにいく。   ◇   ◇   ◇

札幌大谷が“秋春連覇”を狙う。昨秋は札幌地区予選、全道、明治神宮大会と、無傷の12連勝で日本一まで駆け上がった。それから約2カ月。船尾隆広監督(47)は「神宮大会で勝ったのは過去のことだと選手には伝えている。甲子園初出場のチームとして、ハツラツしたプレーを見せられるようにしたい」と話した。

優勝した神宮大会だが、決勝では、今秋ドラフト1位候補の星稜エース奥川恭伸(2年)に、中軸を含めて4者連続三振を喫した。冬場は奥川討ちを掲げ肉体強化を進めており、同監督は「体力的な部分を中心に筋力トレーニングをしてきた。選手たちも体つきが大きくなったように感じる」と手応えを口にした。

チームは2月15日から鹿児島・姶良町で5泊6日の1次合宿、3月13日から和歌山・湯浅町で2次合宿を行い、本番に備える予定。エース西原健太(2年)は「神宮大会から今日まで短く感じた。ここまですごく充実した練習が出来た。技術面で足りない部分があるので、残りの期間しっかりやっていきたい」と前を向いた。

◆札幌大谷 1906年(明39)、私立北海女学校として創立。48年に中学校を開設し現校名になる。全校生徒数は803人(女子493人)。野球部は男女共学になった09年に創部。現部員は1、2年生で56人。男子サッカー、女子バレーボール、卓球、フェンシング部も全国レベル。主な卒業生は里田まい(タレント)、藤本那菜(平昌五輪女子アイスホッケー日本代表)。所在地は札幌市東区北16東9。種市政己校長。