掛川西(静岡)の文化祭「葛城祭」の招待試合が同校グラウンドで行われた。今春センバツ出場の横浜(神奈川)が招待された。

葛城祭の盛り上がりの流れで、スタンドには約800人の観客が訪れた。「こんなに多くの人にいらしていただけるとは」と掛川西・大石卓哉監督(39)もビックリ。そんな中での完敗だったが、飛騨野慎之介主将(3年)は「実力差がすごかった。横浜さんから学んだことを取り込んでやっていきたい」と気持ちを新たにしていた。

もともと縁がある両校。大石監督が同校2年生だった97年、掛川球場で横浜との練習試合が組まれた。「私も2年生、松坂投手も2年生。外角の抜いた直球をヒットにさせていただきました」と大石監督は懐かしむ。DeNA筒香の高校時代にも、練習試合が組まれたという。「本当に強い学校ですし、選手たちもみんないい子。励みになりました」と充実の表情で話した。

横浜にとっても、実りの1日になった。打撃不振に苦しんでいたU18高校日本代表1次候補・内海貴斗主将(3年)がダブルヘッダーの2試合連続で流し打ちの本塁打。高校通算16、17号に「ようやくつかめてきました」と笑顔が戻った。あと数メートルで本塁打という引っ張りの大飛球も2本放った。

近隣の静岡・磐田市出身の大手晴外野手(2年)は2試合にフル出場し、3ランを放つ活躍だった。「知り合いの方々も見に来てくださっていました。夏に1けた番号をつけられるように」。試合後は両校仲良く記念写真に収まり、ともにあと1カ月少々に迫った夏の県大会へと気持ちを高めていた。