今春センバツ準優勝の習志野が、安房に8回コールド勝ち。3回戦に進出した。

先制点は手堅く取りにいった。3回、内野安打で無死一塁から、犠打で1死二塁。1番の根本翔吾外野手(3年)がセーフティーぎみに打球を三塁寄りに転がした。この送球が悪送球となり、二塁走者が先制のホームを踏んだ。

さらに1死二、三塁から角田勇斗遊撃手(2年)がスクイズ。三塁走者に続き、二塁走者も突っ込んだが憤死した。アウトにはなったが、序盤から「2ランスクイズ」にチャレンジするあたり、隙あらば乗じる、甲子園で戦った経験を感じさせた。

おなじみ「美爆音」がオクターブを上げたのが5回だった。先頭打者が出ると、犠打で送り、2死一、三塁から4番桜井亨佑(こうすけ)一塁手(3年)の2点適時二塁打から3連続適時打が出て、4点を奪った。

先発の山内翔太投手(2年)は7回までを投げ、無失点に抑えた。小林徹監督(57)は「でき過ぎです。初戦だし、安房さんとはそれほど力の差はない。きちんとしたことをやって、いい試合をやろうと、選手にも話した」。その“きちんとした”野球が、投打に凝縮された一戦だった。

センバツで優勝を競った東邦(愛知)が早くも姿を消した。「明日はわが身です」と小林監督。習志野に死角は見当たらなかった。