創価(西東京)は、17安打、14得点の大勝で決勝進出を決めた。

見事な「逆方向狙い」だった。2四球と犠打でつかんだ1回1死二、三塁。4番中山竜星三塁手(3年)が、中前適時二塁打で先制。続く松田優斗左翼手(3年)も外角直球を右越え三塁打して追加点を奪った。1回だけで3長短打、3四球、1盗塁、犠打に犠飛と多様な攻撃で5得点。2回にも打者一巡で4点を奪取、この段階で早くも相手投手を3人引きずり出した。17安打のうち逆方向が13本。つなぎにつないで、大量得点にこぎつけた。

「相手は三高さん(日大三)に勝って勢いがあるけど、疲れてもいるはず。落ち着いてやろう」という片桐哲郎監督(43)の指示の下、対策を講じた。3安打の杉田峻摩捕手(3年)が言う。「三高は低めの変化球を無理に引っ張ってやられた。逆方向を狙おう」。

相手の先発左腕を読んだ戦略もハマった。主に代打出場の松田を今夏初めて5番に。3安打4打点と起用に応えた。6回には、古林健太二塁手(3年)がスキを突き本盗を敢行。ノーシードからの挑戦は、決勝で大団円を迎える。【玉置肇】