“強運男”が突破口を開く。第101回全校高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)北北海道代表の旭川大高が4日、兵庫・西宮市内で約2時間の練習を行った。

加藤新大(あらた)一塁手(3年)は、初戦相手の星稜・奥川恭伸投手(3年)討ちへ「簡単には打てないが、次の打者につなごうと粘れば、何かが起きる」と意気込んだ。

昨夏の佐久長聖戦(長野)では、8回の守備から出場し延長10回に四球、12回に死球と2打席とも出塁した。その試合の9回裏に同点打を放ち、自称“ラッキーボーイ”の先輩、中筋大介捕手(仙台大1年)から「2代目幸運男継承」と刺しゅうが入った革手袋をもらった。聖地に途中出場し、無安打で爪痕を残した加藤は「あの試合は勝てなかったが、自分は何かもっているのかも。運も実力。どんな形でも出塁して勝利に貢献したい」と前を向いた。

この日は、出身チーム旭川大雪ボーイズの後輩18人が練習見学に訪れた。「小学生までは個でやっていた僕に、チームプレーを教えてくれたところ。甲子園でも、そういうところを披露したい」。打つだけが攻撃ではない。暑さが苦手な好投手に球数を投げさせ、塁に出てじらし、勝機を見いだす。【永野高輔】