智弁和歌山が延長タイブレーク14回の激闘の末、星稜(石川)に敗れた。決勝3ランを許した直後、智弁和歌山の選手たちは立ち尽くした。グラウンドから引き上げながらも涙は止まらず、ナインのすすり泣く声が響いた。智弁和歌山・中谷仁監督(40)は「うーん、悔しい。ここぞという時にいいプレーをさせてやれなかった。準備出来なかった監督の責任です」と声を振り絞った。

23三振を奪われた星稜・奥川恭伸投手(3年)については「想像を上回るピッチングをされてしまった。本当に素晴らしいピッチングでした。気迫、球威、投球技術、全てにおいて素晴らしいバッテリー。足をつっているように見えたんですが、最後まで投げるんだという気迫を感じた。最後まで150キロ台を連発された。脱帽です。的を絞らせない、狙っても打てないバッターもいた」と称賛した。

主将で今秋ドラフト候補の黒川史陽内野手(3年)も脱帽。「負けたくない気持ちが、奥川のほうが勝ってたと思います。人生で一番気合の入ったボールを見ました。素晴らしいボールだった」と涙を流した。