開星(島根)の新監督として野々村直通前監督(68)が復帰することが8日、分かった。12年3月以来8年ぶりに戻り3月から指揮を執る。任期は後任監督が見つかるまでの予定。

現在は教え子の山内弘和監督(44)が務めているが、19年に部員への体罰で4カ月謹慎処分を受けることなどもあり、学校は新体制への移行を決断した。この日、松江市内の同校に保護者を集め指導体制の変更を説明する。

野々村氏は油絵が専門の元美術教師で、88年の野球部創設から監督を務めた。歯に衣(きぬ)着せぬ発言と、甲子園の組み合わせ抽選会にはかま姿で現れるなど個性的な服装で、地元では「山陰のピカソ」とも呼ばれる名物監督だった。10年春に21世紀枠の向陽(和歌山)に1-2で敗れ「末代までの恥」「腹を切りたい」と不適切発言をし、一度辞任。11年4月から復帰し12年3月まで監督を務めた。

開星は甲子園に夏10回、春3回の出場がある。17年夏以降は出場がなく、昨夏は島根大会準優勝だった。OBにはDeNA梶谷隆幸外野手(31)らがいる。

◆野々村直通(ののむら・なおみち)1951年(昭26)12月14日、島根県生まれ。大東(島根)、広島大。大学時代は主将(内野手)として明治神宮大会出場。監督としては79年センバツに府中東(広島)を率いて甲子園初出場。松江日大(現立正大淞南)を経て88年、松江一(現開星)の初代監督に就任。現在は教育評論家、画家として活躍している。