今秋のドラフト候補に挙げられる明石商(兵庫)の来田涼斗外野手(3年)が、巡ってきた甲子園での一戦へスイッチを入れた。

10日、日本高野連は「2020年甲子園高校野球交流試合」(8月10日開始、甲子園)の開催を発表。中止となっていた春の選抜高校野球大会に出場予定だった32校が招待される。出場権を得ていた同校の狭間善徳監督(56)は「主将の来田に電話で連絡しました。『ある』という話をしたら『分かりました!』と言っていた。来田は調子がいい。タイミングの計り方が(休校期間中に)ちょっと変わって『これは面白い』と思っている」と明かした。

この日、チームは明石市内の同校で練習。だが、分散登校で全員はそろっておらず、来田の姿はなかった。狭間監督は本日の練習の対象だった部員に日本高野連からの報告を伝え「子どもたちが甲子園でプレーできるのをうれしく思います。高野連、関係者のご尽力があって、試合が開催される。感謝したい」と思いを込めた。

ベンチ入りは通常の18人から2枠増え、20人となる。151キロ右腕の中森俊介投手(3年)らセンバツのベンチ入りをつかんだ18人は確定させ、残り2人について同監督は「競争になると思う」。2カ月後にやってくる晴れ舞台に向けて「近畿の代表、明石商業のプライドや誇りを持って、ベストを尽くしたい」と決意を新たにした。【松本航】