今夏の甲子園交流試合で好投した加藤学園(静岡)の肥沼竣投手(3年)がこのほど、専大商学部マーケティング学科にスポーツ推薦で合格した。4年後のプロ入りを目指し、東都リーグ1部で最多32度の優勝を誇る名門での飛躍を誓った。

高校では1年秋からエース。持ち前の制球力で多くの修羅場をくぐり抜け、同校の春夏通じて初となる甲子園出場の原動力となった。大学ではさらに武器を加えるつもりだ。「直球をさらに速く、重くしたい」。現在は最速143キロ。筋力トレーニングを精力的にこなしている。「高校まではコントロールで勝負できたが、今の投手は150キロが当たり前。大学3年までには出したい」と青写真を描いた。

大学では「どんな場面でも投げる」と話した上で「抑えをやってみたい」と明かした。加藤学園OBで元西武の高橋朋己氏、2009年WBC優勝に貢献したダルビッシュ有(カブス)の抑えでの活躍が脳裏に焼きついている。「接戦でマウンドへ上がり、試合を終わらせる役割に憧れる」と目を輝かせた。

専大は現在2部。肥沼は「昇格して、1部優勝が目標。将来はプロを目指す」と決意を新たにした。【古地真隆】

◆肥沼竣(こいぬま・しゅん)2002年(平14)5月9日、埼玉県所沢市生まれ。父親を見習って野球を始める。武蔵府中リトル-瑞穂シニア-加藤学園高。同校で初めて背番号「1」を付けた。水泳歴も8年。右投げ左打ち。180センチ、82キロ。血液型A。家族は両親と姉2人、弟。