<高校野球東東京大会:東京成徳大高6-1成城>◇10日◇1回戦◇府中市民球場

イニング間の投球練習を終えると、東京成徳大高の左腕、岩井拓巳投手(3年)はマウンド上で帽子を取り軽くジャンプした。「今年から始めました」。本来なら4日に迎えるはずの初戦が雨で2回、流れた。調整の難しさをものともせず、6回で13三振を奪い、2安打1失点勝利。ルーティンが落ち着かせてくれた。

「僕のモットーなんですが、野球は投手だとずっと思っています。投手が7、8割。試合をつくれるかで決まってくる」。そのことを忘れないためには? 考えた結果、自分なりの“間”をつくるためのジャンプだった。「力が抜けて、気持ちも楽になります」とリラックス効果もある。

今春の東京大会では、2回戦で東海大菅生に2失点完投。敗れはしたが、センバツ8強の強豪をヒヤリとさせた。ただ、反省も忘れない。失点は本塁打によるものだった。「真っすぐを打たれました。真っすぐだと分かってもファウルを取れるよう、質にこだわって練習してきました」。球速は130キロほどだが、低めにビシビシ決めて見逃しを奪った。カーブ、スライダーの制球も安定。連戦となる11日の2回戦へ向け「試合をつくって、チームが勝つことを優先したい」と気を抜かなかった。【古川真弥】