今春東京都大会優勝で、第1シードの関東第一が5回コールド勝ちで初戦を突破した。

らしさ全開の攻撃だった。

初回、先頭の染谷真ノ介外野手(3年)が四球を選ぶと、次打者の初球ですかさず二盗。2球目の犠打が敵失を呼ぶ間に、一気に生還した。さらに、3番の初谷健心内野手(3年)が右翼線に適時二塁打で続いた。その後、三塁へ進んだ初谷は、浅い飛球を捕球する相手右翼手の体勢が崩れるのを見て、迷わずスタート。犠飛とし、この回、3点目のホームを踏んだ。

2回も攻撃の手を緩めなかった。5四死球に3盗塁を絡め、初谷の走者一掃3点適時三塁打、石見陸捕手(3年)の2ランなど、長打も飛び出し、一挙9点。2回までに計12得点で大勢を決めた。

第1シードのため、3回戦からの登場だった。相手の攻玉社は、既に2試合を終えていた。米沢貴光監督(45)は「(初戦で)硬くなるのは仕方ない。足を使っていこうという話は、今日の試合の前も、前々からも、選手たちにはしていました」と、計4盗塁に相手のスキを突いた走塁を振り返った。

先発にはエース市川祐投手(3年)を送り、3回1安打無失点と上々の内容だった。米沢監督は「(市川先発は)だいぶ前から決めてました。初戦の緊張感、難しさもある。100%の力で入ろうと」と説明した。

攻守に気を抜くことなく、絶対目標の優勝へ向け、好スタートを切った。