プロ野球の日本ハムで投手として活躍した田中幸雄監督(62)率いる郁文館が4回戦に進出した。

エース左腕の甲斐一馬投手(3年)が被安打2本、10三振を奪う力投で完封勝利を挙げた。同投手は2回戦でも先発し4回を無安打、6三振を奪った。これで2試合13イニングを無失点、16奪三振となった。

「ストレートが走って、低めに集まった。いい感じなんで、このまま上に進んで行けたら」。甲斐が振り返った。中学では横浜の青葉緑東シニアに所属した。現楽天の抑え投手松井は同シニアの大先輩になる。

昨年12月、ランニング直後に股関節の痛みを訴え、3月上旬まで満足に歩くこともできなかった。手術も選択肢にあったが、周囲の筋肉を強化することで負担を減らすことにした。下半身を強化するリハビリメニューと取り組み、最後の夏を前に復活した。

田中監督は「すばらしいピッチングだった。今日は甲斐だけでなく、バックもしっかり守った。次もいきますよ」と満足そうに話していた。