日本航空が接戦を制し、13年ぶり6度目の夏の甲子園出場を決めた。選手たちは、指を突き上げてマウンドに集まった。整列後、その場に座り込んだ山本竜毅捕手(3年)は、森迅央(ときちか)内野手(3年)に支えられながら校歌を歌った。

6月に、校内で新型コロナウイルスのクラスターが発生。その影響を受け、インターハイ予選の出場を辞退した運動部もあった。野球部も練習が制限され、実戦感覚もない厳しい環境の中、今大会に臨んでいた。久米次陸士主将(くじめ・りくと=3年)は「辞退するクラブがある中で、大会に出場させてもらって、感謝の気持ちで一杯です。優勝して、甲子園に出場できるのでうれしいです」と話した。

9回2死二塁で、最後の打者は久米次が守る遊ゴロにしとめ、試合終了となった。「今までやってきた練習が、実った」と喜んだ。

昨秋、今春と県大会では決勝で敗れてきた。悔しい2度の準優勝から、ようやく頂点へ。「秋も春も悔しい思いをした。クラスターが発生して、大会に出られたら優勝しようと思って取り組んできた。それが実ってよかったです」と喜んだ。