大阪桐蔭が5日、全国3冠に向けて始動した。

大阪・大東市内の慈眼寺・野崎観音を参拝後、同校グラウンドで練習。昨秋は近畿大会を優勝し、明治神宮大会も制して3月のセンバツ出場は確実だ。昨秋の公式戦で活躍し、神宮Vの立役者になったスーパー1年生左腕の前田悠伍投手は言う。

「(甲子園の)雰囲気にのみ込まれるのではなく自分がのみこんでいく。最終的に日本一を達成したい」

昨夏の甲子園はボールボーイとして聖地を踏んだ。東海大菅生(西東京)戦の降雨コールド勝ちもずぶぬれで見守った。「(登板を)少し想像していました」。この秋、一気に成長。最速145キロ左腕には刺激がある。同学年で高校通算50本塁打の花巻東(岩手)佐々木麟太郎内野手の存在だ。

「まだ対戦していない。同じ甲子園で対戦したら、絶対に負けたくない。意識するところはあります」

ともにセンバツの目玉になる。大砲封じに向けて冬は「150キロに行きたい」と速球を磨く。この秋は背番号14だった。西谷浩一監督(52)も「本当のエースになるつもりで。背番号1番を取りたい気持ちでやっていると思う」と期待し「まずはセンバツ。春の日本一を目指してやる」と気合十分。甲子園で過去2度の春夏連覇を誇る西の横綱が、秋春夏の全国3連覇を狙う。【酒井俊作】