昨夏王者の東海大菅生が延長戦の末、国士舘を下し、決勝進出を決めた。

3-3で迎えた延長10回表、1死二、三塁で5番小池祐吏内野手(3年)が放った打球は、中堅手と内野手の間にポトリと落ち、1点を勝ち越した。

その裏、8回からリリーフした2番手の右腕・日当(ひなた)直喜投手(2年)が1死三塁のピンチを背負ったが、遊ゴロ、空振り三振に打ち取り、1点差で勝利を収めた。

決勝打を放った小池は「チームに散々迷惑をかけてきたので、素直にうれしい」と笑顔で話した。5回戦からノーヒットが続き、この日も4打席目まで凡退に打ち取られたが、試合中に同学年の小山凌暉二塁手(3年)から「お前らしくないぞ。いつも笑顔で野球やってるだろ」と声をかけられた。「それで気持ちが軽くなった。最後の打席も、みんなが祐吏まで回すぞと言ってくれて、絶対に打ってやろうという思いだった」と、決勝打の場面を振り返った。

決勝で対戦する日大三は、昨秋の都大会、今春の都大会でも対戦し、いずれも1点差で敗れた。「同じ相手に3度も負けられないので、決勝は絶対に勝ちたい」と強い決意を口にした。

決勝は31日午前10時から、神宮球場で行われる。宿敵を倒し、2年連続の甲子園切符をつかみとる。