V3を狙う三重がプロ注目の高田・中山勝暁投手(3年)を攻略した。

初回に1点を先制されたが、2回に田中聡真内野手(2年)の右翼線二塁打で同点。さらに敵失も絡んで逆転し、流れをつかんだ。3回は大越渉内野手(3年)の中越え三塁打などで2点。4、5回にも得点を重ね、突き放した。

嫌なムードが漂っていた。初回に先制され、その裏は中山に圧倒されて3者凡退。主将の高山亮太捕手(3年)は「だいぶ速かったです。思った以上に高めが伸びていた」と驚いた。県内屈指の強打者、野田泰市外野手(3年)は初回、二飛でベンチに戻ってくると「上山さんみたい」とベンチに伝えた。昨年まで三重を2年連続甲子園に導いた中京大・上山颯太投手(1年)になぞらえた。練習試合も含めて中山と初対戦だった打者陣は、球筋をイメージできた。

昨夏の甲子園でスタメンだった選手が5人も並ぶ打線には経験がある。対処は的確だった。2回以降は高めの直球を捨てて、低めへの意識を徹底した。ベンチからは「コンパクトに」「低い打球」という声が飛び続けた。快打は決して多くなかったが、打球はことごとくヒットゾーンに飛んでいく。相手のミスにも乗じて、じわじわと右腕を追いつめた。気づけば中盤で6点リードをつけていた。

三重大会のオープニングとしては異例の注目度だった。試合開始すぐに観衆が1000人を超えたのは同球場では異例のこと。それでも三重ナインは地に足がついていた。沖田展男監督(45)は守り勝つ野球のキーマン高山に「相手投手だけを見るな。抑えないと勝てないんだぞ」と、試合前からクギを刺していた。

先発の山下遥大投手(3年)は尻上がりに調子を上げ、4回1失点。5回から救援のエース前田龍太朗投手(3年)が高田の勢いを完全に止め、9回は1年生左腕の奥村一琥(いちご)投手をデビューさせる余裕もできた。

V3に向け、理想のスタート。それでも主将は「今日は試合の入りを間違えた。中盤までは盛り上がっていけたけど、自分が5回2死満塁で打っていれば(コールドで)終わらせられた試合。最後はグダグダになってしまった。1試合を戦う体力がまだありません」と反省の言葉を並べ、引き締めを図った。【柏原誠】

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