“仮面ライダー兄弟”で注目された鳥栖工・松延晶音(あぎと)捕手(3年)と響(ひびき)投手(1年)の熱い夏が終わった。

響は1-2の7回裏から救援。いきなりの連打を浴び、無死二、三塁のピンチを背負った。だが、続く相手5番をスライダーで空振り三振。6番は二ゴロに仕留め、飛び出した三塁走者を三本間でアウトに。7番もスライダーで一飛に打ち取り、兄との絶妙のコンビネーションで窮地を切り抜けた。

響は、7回2死二、三塁でマウンドに駆け寄った兄に「これが(兄弟バッテリーの)最後になるかもしれない」と伝えられた。「悔いが残らないよう投げました」と兄のミットめがけ、懸命に腕を振った。鳥栖工で野球に打ち込む兄を追って、進学。兄弟バッテリーは夢だった。願いをかなえ、甲子園のマウンドで兄のリードに支えられた。1球入魂で、1回戦・富山商戦に続く最速タイの144キロもたたき出した。

試合を終え、晶音も弟に「ありがとうと言いたい。幸せでした」と感謝した。1回戦は、春夏通じての学校甲子園初勝利に奮闘。兄弟そろってヒーローになれた夏だった。【菊川光一】