創成館は初の8強入りを果たせなかったが、エース右腕の福盛大和投手(3年)が沖縄尚学の好投手・東恩納と互角に投げ合った。7回5安打1失点の結果に、「実力以上の投球ができた。やりきった思いが強い」と胸を張った。チームは終盤に突き放されたが、夢の舞台で力を出し切った。
楽天などでプレーした父の和男氏(47)の助言が生きた。決戦前夜に「打線を線じゃなく、点で考えて1人ずつ」と声をかけられた。その言葉を胸に「1人ずつ丁寧に打ち取っていった」。両軍無得点で迎えた7回2死一塁。相手1番を2ストライクに追い込むもカーブを打たれ、左中間二塁打で先制を許した。「もっと低めに投げきれなかったかと、悔やまれる」。それでもアルプススタンドで見守った父が「本当に想像以上の投球だった。やっぱり人は成長していくんだなと」と驚く力投だった。
昨夏の長崎大会決勝で、福盛は救援に失敗し、チームも敗れた。和男氏は「去年彼が決勝で投げて打たれて自信をなくして、イップスみたいになった」と振り返る。「フォームを崩したので(帰省で)戻ってきた時は、キャッチボールしてました」と親子二人三脚で修正に取り組み、今年5月にスランプを脱したという。
福盛は「父のおかげでここまで成長できた。今後も憧れであり、壁でもあるので、父の姿をずっと追い続けたい」と感謝する。甲子園のマウンドに立ち、次のステージでは「大学4年で、プロを目指したい」という。親子2代のプロ野球選手という夢をかなえる。【菊川光一】

