横浜がタイブレークの延長10回に5点を奪う劇的な逆転サヨナラで、来春センバツの重要参考資料となる秋季高校野球関東大会(栃木)出場を決めた。

東海大相模との名門対決は、1点リードの9回に追い付かれ、延長戦に突入。延長10回に4失点し、絶体絶命のピンチから逆転した。

今夏の神奈川大会決勝は甲子園で日本一に輝いた慶応と対戦し、9回まで2点をリードしながら逆転3ランを浴びて敗れた。

接戦を制した村田浩明監督(37)は「この夏慶応さんに9回表に3点取られて、あれがあったからこそ、乗り越えなきゃいけない部分もありましたし、うちもできるんだという部分がつながって、打ってくれた」と言った。

4点を追う延長10回は無死満塁から2本の適時打と内野ゴロの間に追い付くと、最後は2死満塁から背番号「16」の松本莉希(2年)が中前にサヨナラ打を放った。

村田監督は「レギュラーじゃない選手たちが、毎日毎日バット振っていつでも使ってもらえるように準備してくれてたんで。本当、あの場面で打ってくれて、普段試合出てない人間も総力戦だということで、諦めなかったのは横浜高校にとってはこの夏の悔しい思いを一つ乗り越えられた」と評した。

松本は「自分がレギュラーつかみ取れるか取れないかっていうところで、いつも緊張感を持ちながら練習に取り組んでるんですけど、そういう練習で積み重ねてきた緊張感っていうのは、やっぱ最後の方につながってきたかなっていう風には思います」と喜んだ。