今春センバツ王者の山梨学院が2試合連続のタイブレークを制し4強入り。来春のセンバツ出場を当確とした。

連覇の希望がつながった。吉田洸二監督(54)は「本当によく頑張りました。みんなで優勝旗を返しに行こうという思いと、伝統の力が後押ししてくれました」と、1戦ごとに成長を続ける選手たちに目を細めた。

タイブレークの延長11回1死二、三塁。針尾泰地内野手(2年)は、帽子のひさしに書いた「憧れ」の文字に目を移した。「兄のために打つ」と、力強く初球の直球を捉え、勝ち越しの左越え2点適時打に。「野球を続けてよかった」とガッツポーズを見せた。

3つ上の兄俊佑さん(山梨学院大2年)は21年の同校主将を務めた。泰地は小さいころから兄の背中を追いかけ、山梨学院へ進学。県大会準決勝後、「苦しくて、苦しくて…初めて野球を辞めたいと、兄に弱音を吐きました」。兄は「高校野球は苦しいこと10割。続けて後悔はないけど、辞めて後悔はあるよ」と、優しくアドバイス。もう一度頑張るという原動力になった。「今日はそんな思いもあったので、打ててうれしかったです」。

兄が主将として守り続けたチームを甲子園へ連れていく。「甲子園優勝は最終目標。1戦1戦、目の前の試合をしっかり勝ち切っていきたい」。山梨学院の「伝統の力」に後押しされ、力強く前へ進む。