雨上がりのグラウンドで、仙台南の打線が爆発した。初回表、宮城工に1点先制を許した、その裏。辻健太主将(2年)は1死一、三塁で「何とかすぐ流れを取り戻したい」一心で打席に立った。力みすぎずに内角高めの真っすぐを捉え、中堅へ同点の適時打を放った。ベース上でベンチに向けて拳を掲げた。立ち上がりに失点した阿部維人(ゆいと)投手(2年)へ「盛り上げていくぞ」の気持ちを込めた。
主将が一振りで打線に勢いをつけた。先発全員安打の17安打15得点で5回コールド勝ち。快勝に喜びながらも「地区予選も含めて自分は単打しか打てていない。次は長打を打つ」と、3安打でも4番の責任を感じていた。この秋まで公式戦を経験した選手はほとんどいなかった。だが、新チームになった瞬間、ひとりひとりに自覚が芽生えた。辻も「走攻守すべてに磨きをかける」と日々の練習を結果につなげている。
次戦は23日、東陵と激突する。この夏8強の手ごわい相手だ。チームの目標は「東北大会進出」だが、辻は「一戦必勝、今日勝たなきゃ明日はない」と力強く話した。【高橋香奈】

