東海大札幌の最速143キロ左腕・矢吹太寛(たお)投手(2年)が、7回1安打1失点、毎回の9奪三振と好投。4年連続の初戦突破に大きく貢献した。
背番号7の“エース”が、昨年の苦い思い出を75球で消し去った。4回2死に右中間ソロ本塁打を浴びた以外は四球も出さず、鵡川打線を完璧に封じ込めた。1年前の今大会決勝・北海戦では、5回途中からの登板で6失点。「もう1回ここに戻ってきて、次は優勝すると思い続けてきました」という。
この日最速の141キロ直球と、磨きをかけたチェンジアップで、三振と凡打の山を築いた。昨冬のウエートトレーニングで、スクワットで持てるバーベルの重さは、110キロから140キロに増えた。チェンジアップはリリースを後ろに下げ、「ボールをなでないようにした」(矢吹)ことで、変化が増した。「昨年は球速も出ていなかったし、コースに投げることもできなかった。体力的にも後半に落ちていた」と振り返る。
選手宣誓した山口聖夏(せな)内野手(2年)と2人でW主将を務める。休日の練習は1時間20分前にグラウンドに現れ、平日の朝練にも、誰よりも早く登場することを心がける。ランニングも一番前。背番号1は高橋英汰投手(2年)に譲ったが「常に“1”にこだわってきました。最終目標は来年夏の日本一」と矢吹。全道大会初采配初勝利をプレゼントされた遠藤愛義新監督(40)も「みんな緊張していたと思いますが、矢吹がしっかり投げて、リズムを作ってくれて、いい結果につながった」と手放しでほめた。
18日の次戦は札幌光星が相手。「ホームランは打たれましたが、次も今日のようにチームを勝たせられる投球をします」。あと4つの階段を昇りきり、まずは北海道一、そして全国一への挑戦権を奪い取る。

