新生東北が好スタートをきった。8月から我妻敏監督(43)が約7年ぶりに復帰した東北が5-1で泉を破り、白星発進。「もうちょっとうまく乗せてあげないとでしたね」と振り返りながら、「1つ1つ思い出しながら」と勝利の校歌をナインらとかみしめた。

前任の佐藤洋氏(63)の退任を受け、通算3度目の監督着任。いきなりカツを入れた。8月中旬に甲子園から帰ってきたばかりの花巻東(岩手)と練習試合。今夏、脚光を浴びた左腕萬谷堅心投手を攻めて序盤リードを握るも、終わってみれば大敗した。「こういうところで勝てないと、君たちの目標は達成できないんだよ。甲子園に行くのは来年、再来年か?」と訴えかけた。

ナインからは「この秋(来春センバツ出場)絶対にいきます」との力強い返答があった。松本叶大(かなた)主将(2年)は「もう1度覚悟を決めようと思いました」と振り返り、頭を丸める部員もいた。同監督は「1つの指針を形で示すというのは悪いことではない、私もその意気込みは受け止めたいなと思います」とうなずいた。

23年センバツに出場も、夏の甲子園は16年以降遠ざかる。今夏準々決勝で敗れた仙台育英には夏の県大会では5連敗中。「もっともっとできる子たちですし、もっともっと強くなれる要素もある」と我妻監督。「勝ちを目指し、人としても価値のある人になろう」をスローガンに、再び聖地を目指して第1歩を踏み出した。【高橋香奈】

◆我妻敏(わがつま・しゅん)1982年(昭57)5月25日生まれ、宮城県塩釜市出身。塩釜市立玉川中-東北-東北福祉大。東北では2年時にセンバツに控え投手としてベンチ入りし、3年では主将。東北福祉大では副主将(楽天塩川と同期)。08年から10年、13年から18年に東北の監督を務め、09年、16年に夏の甲子園に出場。23年からは東北福祉大のコーチを務めていた。