夏春連続出場の神村学園(鹿児島)が、史上4校目のセンバツ連覇を目指す横浜(神奈川)に競り勝った。最速15キロ右腕・織田翔希(3年)から3回に先制した。0ー0のこの回、内野安打と犠打で1死二塁と得点圏に進めると、田中翔大外野手(3年)が高めの変化球をバットの先でとらえ、体を残して中前へはじき返した。待望の先制点を挙げて、なおも1死一、三塁とチャンスを広げると川崎怜央外野手(3年)の右犠飛で2点目を加えた。
神村学園の小田大介監督(43)は試合前「きれいに勝てるとは思っていない。ゲームセットの瞬間に相手を1点上回っていればいい」と、執念の「泥臭い野球」を宣言していた。その言葉通り、序盤から四球や敵失など相手のミスと、バントなど小技を絡めて食らいついた。
横浜のエース織田をどう打ち崩すのか。小田監督は「強力すぎる」とたたえつつも、「高めの強い直球と低めの縦の変化球を見極め、ベルトラインに来る球を仕留められるか」と攻略の糸口を挙げた。対策として、練習から速いボールへの対応や体の開きを抑える意識を徹底。3回裏、その成果が結実した。
先発のマウンドに送ったのはエース龍頭汰樹投手(3年)だった。小田監督は「簡単にはいかないのは百も承知。内外角の出し入れと緩急で、粘り強く的を絞らせない投球をしてほしい」と期待を寄せていた。140キロ台前半の直球とカーブ、フォーク、3種類のスライダーを駆使して、冷静に打たせて取った。昨夏の甲子園はマウンドに上がることはなかったが、ひと冬越えて成長のあとを見せた。
小田監督は「横浜高校さんは、うちのような泥臭いチームと対戦したことがないかもしれない。とにかく気持ちを引かずに前へ向かう」。強豪を相手にしても臆することなく、自分たちのスタイルを貫した神村学園。大舞台で執念の白星をものにした。

