<センバツ高校野球:九州国際大付4-3神戸国際大付>◇22日◇1回戦◇甲子園

日刊スポーツはセンバツ期間中、負けチームにもスポットを当て、「胸張ってイイじゃん」と題して球児たちの奮闘に迫ります。

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最後まで表情は硬かった。神戸国際大付の石原悠は昨秋の明治神宮大会決勝と同じく3三振。「速い真っすぐに対応できなかった。夏までちょっとしかないですけど、課題がわかったのでしっかりやっていきたい」と唇をかんだ。

聖地に「石原ゆうじろう」がアナウンスされた。昭和の大スター石原裕次郎の大ファンだった母方の祖父、宮崎一一(かずいち)さんの「石原なら、『ゆうじろう』だろう」の声で命名。本人もお気に入りで「嵐を呼ぶ男」が好きな曲だ。

身長178センチ、体重110キロと恵まれた体格を持つ。中学の修学旅行には唐揚げやエビフライなどを詰めた三段重の弁当を持参。高校入学後は減量を命じられることもあるほどだ。蓄えたパワーを甲子園でも発揮。5回の第3打席では高め137キロを強振し、痛烈な打球で中前に運んだ。「反応で打てたので良かった」と納得の表情を浮かべた。

昨秋は左翼でのスタメンもあったが、今春は導入されたばかりのDHで起用。体を動かすため、外野のボール回しの回収にも率先した。工夫を凝らしながら打席に備えたが、好機で1本が出ず。「倍以上に悔いが残る。もっといけた」と悔やんだ。

9回のピンチでは初の伝令で仲間を鼓舞する姿も見せた。「甲子園に戻ってこられるように」。夏こそ聖地で嵐を呼ぶ。【林亮佑】