昨秋の北信越王者として春夏通じて初の甲子園に乗り込んだ帝京長岡(新潟)は、初戦で東北(宮城)に敗れた。日本ハムなどで投手として活躍し、20年から指揮を執る芝草宇宙(ひろし)監督(56)の甲子園初勝利はお預けとなった。

芝草監督は試合後「監督として負ける方が、選手として負けた時より圧倒的に悔しい」と唇をかんだ。

87年夏の甲子園2回戦で帝京のエースとして東北を相手にノーヒットノーランを演じた。その時以来39年ぶりに甲子園に戻ってきた。「自分で投げている時の方が、まだ楽でした。監督は全選手の責任を負い、どんなことがあっても勝たせなければならないと思っていますから」と背負った。

大会前に自身の甲子園での経験を選手に伝えた。「甲子園は自分の持っている力を出せる選手もいれば、全く出せない選手もいる。これまでどういう練習をやってきたのか、どういう風に試合に入るのかを毎日、真剣に考えていると集中できる」と伝えた。

エース工藤壱朗投手(2年)こそ立ち上がりに制球が乱れ、5回途中4失点と本来の粘りを見せられなかった。だが2番手の西脇駆投手(3年)が打たせて取る投球で立て直し、守備陣も中盤以降は難しい打球を体で止めた。芝草監督は「練習試合ならエラーがいくつも続くような展開だったが、今日はみんな必死に守った。チームとして甲子園でまたひとつ成長してくれたと思います」と収穫を口にした。

最後までベンチの最前列で指揮を執り続けた。「勝敗に関係なしに、ベンチから見る甲子園は本当に素晴らしかった。ここで、このチームを勝たせたい」と決意を新たにした。帝京長岡の挑戦は、まだ始まったばかりだ。

【センバツ】東北-帝京長岡、高川学園-英明、三重-佐野日大/速報中