<高校野球北北海道大会:標津7-0厚岸翔洋>◇24日◇釧根地区Aブロック1回戦◇釧路市民
北北海道のトップを切って開幕した釧根地区で、標津が厚岸翔洋を8回コールドで下し、1回戦を突破した。46年ぶりに北大会に出場した昨夏の活躍で町やOBからの支援を受け今春、打撃マシンを購入。向上した打撃を発揮し、15安打で打ち勝った。今年は昨年より3人少ない部員10人ながら、町民の期待を一身に背負って2年連続の旭川スタルヒンへ突き進む。
標津ナインはたった10人でもパワフルに試合を制した。初回に2本の長打で先制すると5、6回には盗塁など足も絡めて着実に得点を重ね、8回には3連打などで3点を奪いコールドで快勝した。15安打で7得点の快勝。部長から今春就任した砂田純平監督(33)は「必死にやれている」とナインの戦いっぷりを褒めた。
今春、チームを後押しするアイテムを手に入れた。昨夏北北海道大会出場を機に募った協賛金は、町やOBらの期待の大きさから目標金額を上回った。余った資金で打撃マシンを購入。変化球の設定が細かくできるタイプで、カーブやスライダー対策を講じた。村山大地主将(3年)は「変化球の見極めができるようになった」と、安打を重ねた初戦で手応えを感じた。
地区最少タイの10人。昨年、3年生が引退すると部員は7人になり、昨秋は助っ人を借りて試合に出た。新入生3人を加えて挑む今夏。砂田監督は「2、3年連続して北大会に出るようになれば、新入生もたくさん入ってくるようになる」と信じている。エース田中光(3年)は「自分がしっかり投げないと」と、冬場は体力強化に励み、下半身を鍛えた。部員が少ないからこそ、1人1人に責任感が芽生え、成長につながっている。
先輩超えを誓う。村山主将は「先輩たちを追い越したい」と、46年ぶりに出場した昨夏、達成できなかった北大会での白星を目指している。「みんなが応援してくれるので」。町民の期待に感謝しながら、挑戦を続ける。【保坂果那】