<センバツ高校野球:箕島4-3開星>◇28日◇2回戦

 古豪箕島(和歌山)が27年ぶりに8強に勝ち上がった。

 「延長に強い箕島」の伝統は生きていた。「うちは延長になったら強い」という松下監督の鼓舞に、ナインが応える。

 3-3の延長11回表、1死三塁から沼の中前打で1点を勝ち越した。公式戦初の決勝打に「ラッキーです」と顔を紅潮させる。エース森本も162球の熱投で、粘る開星の反撃をしのぎ、27年ぶりの8強を呼び込んだ。春夏連覇を達成した79年夏の3回戦星稜(石川)戦、延長18回の死闘を含め、ここまで春夏延長戦は5連勝。「生まれてもないころのことなのに、彼らは一気に盛り上がったんですよ」と松下監督は笑った。

 準々決勝では大会屈指の好投手、今村を擁する強豪清峰と対戦する。殊勲の沼は「自分たちの野球ができたらいいです」と言えば、森本も「27年前の先輩たちにちょっとは近づけたかな。と意気込んだ。箕島旋風は止まらない。【岡本亜貴子】