<高校野球大分大会:国東12-3楊志館>◇5日◇1回戦
今春、国東と国東農工、双国が統合して生まれ変わった新設の国東(旧双国は国東双国校として単独出場)が、先発全員の毎回17安打で昨夏全国8強の楊志館に12-3で8回コールド勝ち、初陣を飾った。
歴史の一歩だ。この夏、新大分球場で真っ先に響き渡ったのは、4月に生まれ変わった新設・国東の新しい校歌だった。「5点取った方が勝つと思っていたけど、まさかコールドとは…」。新チーム誕生に合わせ、この春赴任した中山輝監督(41)も、ナインの成長を頼もしげに見つめた。
結成3カ月のチームが一丸となった。初回。2死走者なしから「ポテンと落ちた当たりだったけど3人で簡単に終われなかった。先制点をどうしても欲しかった」と3番の藤原英晴主将(3年)が中前打で出塁。毎回&全員安打の口火を切った主将のひと振りで活気づいた打線は、2回に1番小田昌樹(3年)の左中間二塁打で先制。3回には藤原の二塁打を足掛かりに5安打を集中し一挙3点。8回には代打の大海闘士(3年)に適時打が飛び出すなど、打席に立った10人全員が17本のヒットを連ね、さらに3本のスクイズを成功させる全員攻撃で昨年の代表校を一気に寄り切った。
国東双国として単独出場が可能な旧双国を除き、旧国東、旧国東農工の2チームが初めて合同で練習したのが、春の県大会後の4月2日。新1年生を合わせ一気に70人もの大所帯となり「自分も赴任したばかりで最初は選手の名前、特長も分からず、サインも口で出していた」と中山監督。それでも夏の大会まで3カ月という短時間で長所を伸ばすことに集中した結果が、積極的な打線を生んだ。
大会2週間前のメンバー発表後、互いの旧チームでベンチ入りしていながらメンバーから漏れた3年生を中心に控え選手がメンバーの練習を支えてきた。「控えになった選手が支えてくれて、やっとチームが1つになった。自分たちの野球ができた」(中山監督)。86年の旧国東、106年の旧国東農工の伝統を引き継いだ新生・国東の野球部の歴史がスタートした。【村田義治】

