<高校野球西兵庫大会:北条4-0東洋大姫路>◇10日◇2回戦

 西兵庫では東洋大姫路をセンバツ4強に導いた右腕、佐藤翔太投手(3年)が0-4で北条に敗れ、早々姿を消した。

 佐藤にはあまりに早い終幕だった。号泣し、倒れ込むチームメート。8年ぶりの初戦敗退に、エースの目も赤く染まった。4番、主将としてもチームをけん引した夏があっけなく終わった。「実感がわかない。信じられない。でも、受け入れるしかしゃあない」。

 無名校を相手に、センバツ4強の力を発揮できなかった。「夏は独特の雰囲気がある。重いプレッシャーがあった」と佐藤。5回に自らの暴投でピンチを広げ、1死一、三塁からスクイズを外しながらも的埜(まとの)敬太捕手(3年)が捕球できず、不運な先制点を許した。8回無死二塁ではバント処理を慌てて後逸、致命的な3失点につながった。打撃も4打席凡退し「周りが打ててなかったし、何とかしなければと力が入った」。責任感が、逆に力みを増す結果になった。

 目標は日本一だった。昨夏の甲子園をわかせた仙台育英の佐藤由規(現ヤクルト)を意識し「今年の『佐藤』はオレ」と努力を重ねてきた。「楽な練習は1日もなかった」。それでも、仲間を勝利に導くことができず「点をやらないのがエース。それができず申し訳ない」と、頭を下げた。

 注目の進路については「全然決まってない。(プロに)最終的には行きたいが、こういうところで負けるのは力がないということ。よく考えたい」と話した。プロ10球団18人のスカウトが集結したこの日、結果は最悪でも自己最速タイの144キロを出し、10三振を奪った。センバツを盛り上げたエースの意地だった。【木村有三】