海よ、次世代の二遊間を担え! 阪神金本知憲監督(49)が30日、3年目の植田海内野手(21)に来季大ブレークを期待した。11月2日からの秋季キャンプの強化選手を問われ、「特にないよ。みんな、指定だ」と答えた。その中でも特に成長させたい男が植田海だ。

 「海なんか、やること多いよな。力をつけることとひたすら(ノックを)受けること。あいつは試合の中でうまくなっていくところがある。実戦向きのヤツは、使えば使うほど、いいモノが出てくる。そういうタイプだと思う」

 北條の不振や糸原の負傷などで終盤1軍に合流。スタメン出場は3試合だけだが、1軍成績は18打数5安打、打率2割7分8厘。実戦で力を発揮した。DeNAとのCSファーストS第3戦では、ウィーランドから右翼線二塁打を放った。

 二遊間の若手育成は急務だ。抜群の守備力を誇る大和がFA権行使の意思を固め、「五分五分です」と残留か他球団移籍かで熟考中だ。流出した場合は、チームにとって大打撃となる。来季の二遊間先発候補は、上本、北條、西岡、糸原がいる。大山が二塁守備に着手し、ドラフトでは大学NO・1遊撃手の立大・熊谷を指名したが、未知数だ。手薄なポジションで、植田の成長が求められる状況だ。

 強化指定を受けた植田は秋季練習最終日も精力的に動いた。遊撃を守り、フリー打撃などで汗を流した。「(振る)量も多くなると思う」と猛練習は覚悟の上だ。同じ両打ちの西岡もキャンプに参加。「僕ができていないところを言っていただいているので」と極意を盗む考えだ。植田の成長が来季戦力アップの鍵を握る。【田口真一郎】