侍ジャパンが勝利の2次方程式を組む。25日の宮崎合宿初実戦となる日本ハムとの練習試合に向けて24日、最終調整。

稲葉監督が「7、8回は山本、9回は山崎」と確立したセットアッパー、守護神の2人も初継投に挑む。建山投手コーチは「ワールドシリーズを見ていてもクローザーが7回に投げていた。どうしても点を取られたくない時は、7回に一番いい投手が行くケースはある。7回に山崎も? あります」と投入順を大胆に組み替えるプランを明かした。

ナショナルズは初戦アストロズ戦で2点差に迫られた7回1死一、二塁で守護神ハドソンを投入。ピンチを断ち切り、8回に1失点したが勝負どころと判断した7、8回を締めた。方程式はパターン化せずに柔軟に変化させることが世界の潮流だ。

「例えば7回に左打者が並んでいるところで左打者に強い投手を入れたり、三振が多いクリーンアップなら三振を取れる投手を投げさせることもある」。山本は今季奪三振率7・99、山崎は8・10と高くはないが対左打者は山本が打率1割8分、山崎は1割6分1厘と2割以上を超える対右より分がいい特性がある。

2人にもあらゆる場面で投入される可能性があることは伝わっている。山崎は「外国人相手にツーシームの落としどころとインサイドの使い方が大事になる。ツーシームは落としきるように」と局面での投球をイメージ。7回勝負と決断すれば、惜しみなく手札を切る。【広重竜太郎】