目指せ20発!! 広島野間峻祥外野手(26)が24日、マツダスタジアムで約3時間汗を流した。例年通り、年内は広島市内のジムと本拠地で筋力強化と技術練習を続ける。年明けにはプロ入り初の合同自主トレを同僚の鈴木らとともに宮崎県内で予定する。秋季キャンプで好感触を得た新打撃フォームを確立させていく。

  ◇    ◇    ◇

明確な方向性と両手に残る好感触を持ち、野間はバットを振り続けた。例年通り広島市内のジムで筋力強化を行い、マツダスタジアムではマシン打撃や素振りなどの技術練習を並行するオフを過ごす。手探りだったこれまでのオフとは違い、今年は打撃感覚の変化や確かな手応えを感じられる日々を送っている。

「(来季から1軍打撃コーチの朝山)東洋さんには20発くらいは、と言われている。年間通して普通にやれば、それくらい打てる力。それを求めてやっていきたいと思います」

キャリアハイは18年の5本塁打だが、高い潜在能力は誰もが認める。来季から1軍担当となった朝山打撃コーチは秋季キャンプ中に「ロングティーを見てもらえれば分かりますが、飛ばす能力はものすごくある」と柵越えを連発するパンチ力を認めていた。

苦しんだシーズン終了後に打撃フォームを大きく変えた。チームメートの西川や西武FAの秋山のようにバットを後頭部の後ろに倒して構える形にし、秋季練習で確かな手応えを得た。「(キャンプでは)飛距離も結構出て、今もいい感じで振り抜けている」。周囲の評価も上々だった。年々増加する筋肉量に、確かな技術力も加われば、一気に長打力が開花する可能性も秘めている。

年明けには鈴木や堂林ら広島5選手で宮崎県内でプロ入り初の合同自主トレに臨む。同世代で仲がいい。ただ、厳しいことも言い合える関係でもある。「みんなで思ったことを言えるメンツだと思うので、いろいろ指摘してもらいながら、いろいろ聞きながらやっていきたい」。打撃投手や栄養士を同行させる徹底ぶりで、妥協は許さない覚悟だ。リーグ優勝を逃し、ここ数年よりもオフ期間は長い。多くのものを吸収し、激しい外野手争いへの臨戦態勢を整えていく。【前原淳】