楽天が巨人に7-3で勝利し、3日のDeNA戦から引き分けを挟み8連勝で、オープン戦を締めくくった。3年目を迎える楽天山崎幹史内野手(24)が、「1番中堅」で先発出場。

適時打を含む4打数3安打で猛打賞をマーク。前日13日の巨人戦では4打席3三振。この日は「積極打法」で臨み、結果を残した。昨季イースタン・リーグ22盗塁の俊足で、内外野を守れるのも強み。今季は1軍に定着し、飛躍を期す。

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大量5得点、ビッグイニングの口火を切った。5回1死満塁で迎えた第3打席、山崎幹は巨人先発左腕の田口の外角低めの直球を強振。打球は左中間を破る2点適時二塁打となり、試合を決定づける。初回は先頭で中前打を放つと、辰己の二塁打で先制のホームを踏む。3回はチェンジアップに対応する技ありの一打と、安打を重ねた。前日(14日)まで2割台に落ちた打率を3割3厘まで上げ、「先輩たちに『積極的にいけ!』って言われてたので、積極的に振っていくことだけを考えてました」。先輩の助言を実践し、猛打賞と結果を残した。

昨季は、三木肇監督が率いる2軍でこそ活躍したが、途中で右肩を負傷し、1軍では16試合の出場にとどまった。今季は1軍定着への武器として、春季キャンプから外野手にも挑戦している。13日からの巨人3連戦では「中堅手」として先発出場し、経験の浅い外野をこなした。「やるからにはしっかり守れるように練習していきます」とさらなるスキルアップを目指す覚悟だ。

大当たりでオープン戦をフィニッシュ。さらに8四球はチームトップで、出塁率は4割5分2厘と存在感は際だっている。期待のユーティリティーは「アピールする立場で、気の抜けないオープン戦だった。ボールの見極めのところで受け身にならず、しっかり振っていった中で、ボールに合わせていくことができた」と、充実の表情で振り返った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕は延期になったが「やるべきことをしっかりやれるよう、やっていきたい」と力を込める。今季は1軍の開幕から、フル回転する。【佐藤究】