プロ注目の187センチ右腕、青森大・遠藤暉世己(きせき)投手(4年=稚内大谷)が今季実戦初登板で試運転した。八戸学院大(青森)とのダブルヘッダー2戦目に登板。2回2/3を3失点でサヨナラ負けを喫したが、最速145キロを計測し4三振を奪った。

昨秋のリーグ戦で16季ぶり36度目の優勝に貢献した147キロ右腕が、今年初のマウンドに臨んだ。2点差を追う7回から救援。厳しいコースにリズム良く直球を投げ込み、2イニング連続で3者凡退。チームが逆転後の9回裏も任されたが、1死から死球、さらに連打を浴びた。それでも三浦忠吉監督(39)は「7、8回は元々あった力を出してくれた。(試合での)緊張感と力み具合との繰り返しで、感覚も戻ってくる」と今後の投球に期待した。

3人姉弟の末っ子。名前の由来は初めての男子誕生に、「奇跡が起きた」と喜ばれたから。「逆から読むと、己がこの世で輝くという意味。それで注目してもらえることはあると思うので、良い名前をつけてもらいました」。強いプロ志望だが、新型コロナウイルスの感染拡大で春季リーグ戦が中止となり、アピールの場は8月開幕予定の秋季リーグ戦以降となる。「昨秋は(東北地区代表)決定戦で東北福祉大に大差で敗れた。リーグで優勝し、去年の悔しさを晴らしてから、プロになりたい」と意気込んだ。【相沢孔志】