首位の力を見せつける。7連勝中の阪神は20日から東京ドームで3ゲーム差の2位巨人と首位攻防3連戦を戦う。昨年は開幕3連敗を含む3勝9敗と苦しんだ敵地での「伝統の一戦」。甲子園では2勝1敗だった。現在チーム打率と防御率は12球団トップと投打がかみ合っている。矢野燿大監督(52)は「自分たちの野球がやれればいい」と普段着野球で首位固めを図る。

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就任3年目で最長の7連勝、貯金11と勢いに乗って東京ドームへ乗り込む。矢野監督は首位を快走するナインに手応えを感じ、G倒へのプランを示した。

「自分たちの野球をするのが一番強い。巨人だからといって特別な野球ができるわけじゃない。相手を見てプレーが変わるようでは強くない。今、みんな俺らの野球はこうなんだとしっかり理解してやってくれている」

6日から甲子園での巨人3連戦は2勝1敗で終えた。3戦目に左腕高橋から0封リレーを食らったが、その後は負けなしの7連勝。前回打席に立っていなかったドラフト6位中野拓夢内野手(24)はその間、7戦連続安打と頭角を現し、今回は遊撃のスタメンが濃厚だ。中野は「巨人に3連勝できるように。ストライクが来たらどんどん積極的に振っていくスタイルを変えずにやっていきたい」と指揮官と同じく普段着のプレーで挑むつもりだ。打率は4割6分7厘。右投手に5割、左投手にも4割と苦にしておらず、今回も3戦目で対戦が予想される高橋打ちも期待できそうだ。

ここまでレギュラーはほぼ固定。全19試合でスタメンマスクの梅野が、12球団トップの防御率2・21を誇る投手陣を支える。18日ヤクルト戦で右手親指付近にワンバウンド投球を受けて交代した影響も少ないとみられる。ドラフト1位の佐藤輝はオープン戦も含めて東京ドームデビューとなる。矢野監督は敵地で昨年3勝9敗と負け越した悔しさも“戦力”になると見た。

「ジャイアンツと戦うところをプラスのモチベーションにしてくれるのはすごくいいこと。俺自身も昨年もやられたし、意識はしているけど、そこをプラスにやっていけたら」

今年は宿敵をやり返す。【石橋隆雄】

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