昨年の都市対抗準優勝のNTT東日本が、7回コールド勝ちで本大会出場に王手をかけた。高卒1年目の片山楽生(らいく)投手(18)が3番手で登板。自己最速にあと1キロと迫る147キロの直球を軸に1回を3者凡退と好投し「自然と力が入って体をコントロールしにくい部分もあったのですが、0で抑えられたのは良かったです」とフレッシュな笑顔を見せた。

6点リードの7回。マウンドへ上がった18歳右腕が得意の直球でグイグイ攻めた。3番小堀を2球で遊飛、4番久保田を6球で右飛、最後は5番佐藤を1球で一ゴロ。相手中軸をわずか9球で料理。テンポの良い投球で攻撃につなげ、コールド勝ちを呼び込んだ。

北海道・白樺学園時代から注目され、昨夏の甲子園交流試合にも登板。プロ志望届を提出したが指名はかなわなかった。名前の「楽生」は、文字通り「楽しく生きる」という願いを込めて命名されたもの。マウンドで楽しそうに躍動した18歳は「良い企業に声をかけていただいた。新たに土台を作りをしていこうと思います」。将来のプロ入りを見据え、しっかりと力を蓄えていく。【鈴木正章】