2軍調整中の日本ハム中田翔内野手(32)が4日巨人戦(東京ドーム)から1軍へ合流する可能性が出てきた。3日はイースタン・リーグ巨人戦(鎌ケ谷)に「4番DH」で3試合連続のスタメン出場。4回に3試合連続安打となる左前打を放ち、6回に途中交代した。2軍戦3試合で計9打数3安打、守備走塁でもハツラツとした動きを見せた主砲。戦列復帰への準備が整ってきた。

   ◇   ◇   ◇

注目される中田の1軍再昇格について、広島戦が雨天ノーゲームとなった後に取材応対した栗山監督は「今から話しする」と話すにとどめた。4日から1軍は東京ドームで巨人との3連戦。2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で再調整中の主砲が合流するタイミングとしては最適で、ゴーサインが出る可能性も十分にありそうだ。

指揮官は以前、戦列復帰の条件として「本当にチームを勝たせるだけの内容のものが出せる形を待っている」と話していた。1日から2軍戦で実戦復帰した中田は、期待される姿を着実に取り戻しつつある。

この日の巨人戦も「4番DH」でスタメン出場した中田は、4回先頭で左前打を放った。痛烈なライナーで、打った瞬間に安打と分かる打球でも一塁へ全力疾走。三進後に浅い左飛でタッチアップでの生還を狙った。好返球に阻まれて本塁憤死も、局面ごとに高い集中力を保っていた。

最後まで仲間とともに戦う姿もあった。延長戦にもつれ込んだ巨人戦。原田2軍監督は「最後まで必死にベンチから声を出してくれました」と、背番号6の姿に頼もしさを感じていた。中田は6回に代打が送られて途中交代していたが、気を緩めることはなかった。1日からの3日間、そんな献身的な姿勢は変わらなかった。攻守交代時や一塁への全力疾走。今季の2軍で徹底されていることも当たり前にこなした。

2軍戦3試合で計9打数3安打、打率3割3分3厘。中田は2日の試合後に「チームの足を引っ張るのはもちろん嫌」と話したように万全でないと判断されれば昇格見送りの可能性もあるが、戦列復帰が近づいているのも確かな事実だ。