阪神青柳晃洋投手(27)が、プロ6年目で初の2桁勝利に挑む。6連戦先陣の24日にDeNA戦(京セラドーム大阪)に先発。22日に同じくリーグトップの9勝を挙げた秋山からバトンを受け「チームメートですけど負けないように」と気合十分だ。

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青柳の視線は「4つ」も先を向いていた。甲子園室内練習で汗を流した後、節目の数字への思いを口にした。「(10勝は)意識はしますけど、言っている通り13勝が目標。10勝で満足できないと思うので頑張りたい」。プロ6年目。初の2桁勝利が目前でも、それは“通過点”と言い切った。

とはいえ、24日のDeNA戦は球団記録がかかる一戦だ。ドラフト5位以下の入団で2桁勝利となれば、阪神史上初めて。川崎工科(神奈川)時代、甲子園出場はない。下克上を地で行く男は「何でも初めてはいいこと。僕がなれるよう頑張りたい」と力を込めた。

東京オリンピック(五輪)後、初登板した前回17日は同じDeNA戦で、6回2失点と粘り、自身7連勝。青柳が登板すればチームも9連勝中と首位快走を引っ張っている。「先週やってる相手なんで、なお警戒したい」。今季3試合で防御率1・35のお得意様から、2週続けて勝利を狙う。

22日の中日戦で9勝目を挙げた秋山から、お立ち台で「火曜日、青柳が頑張ってくれる」とバトンを託された。最多勝を争う先輩の言葉に「チームメートですけど負けないように。先輩から言われたんでしっかり勝っていきたい」と応じた。2位巨人と2差で残り50試合。背番号50の快投から、逃げ切りVへのスパートを切る。【中野椋】

▽阪神金村投手コーチ(青柳について) そこ(10勝)を意識し過ぎると足踏みがあるので、あまり意識せず、普段通り投げてくれれば結果はついてくると思う。