日刊スポーツ東北版で、毎週木曜に楽天情報をお届けする「週刊イーグルス」。第29回は、毎月1回連載の大村三郎ファームディレクター(FD、44)のインタビューです。大村FDは9月の注目野手に、仙台育英出身のドラフト5位ルーキー、入江大樹内野手(19)をピックアップしました。【取材・構成=桑原幹久】
【投手】
-8月の注目投手に挙げた森原康平(29)、津留崎大成(23)が1軍で奮闘中です
森原には「上でクローザーができるくらいやってこいよ」と送り出した。松井裕樹(25)がけがをしたので、層を厚くしたいと思う。森原もクローザーの経験はあるし、やれるくらいになればチーム力も上がる。
-安楽智大(24)が勝ちパターンに入り、ファームには好機
チャンスが出てきたから、頑張ってほしい。菅原秀(27)、高田萌生(23)、内間拓馬(22)。このあたりから誰か1人でも入ってくれたらいい。
-菅原は故障から明けて好投を続けています
真っすぐは力強いし、決め球もある。課題はコントロール。
-渡辺佑樹(25)は開幕1軍も抹消後はファームが続く
正直、良かったり悪かったり。どうしても厳しい場面で出て行くから、悪い時は印象が悪くなる。でもその場面を期待されている。1軍で投げようと思うなら、2軍でもかなりの確率で抑えないといけない。
-藤井聖(24)が、8月7日の2軍日本ハム戦で無四死球完封勝利
能力的にいいものを持っている。チェンジアップはすごくおもしろいものを投げる。真っすぐの質もいい。ただ、今のファームの投手はみんな、制球が課題。
-台湾出身の育成3年目左腕、王彦程(20)が、8月は10回2失点と好調
ワンくんはかなりよくなってきた。去年140キロちょっとくらいの球速が、遠投をしたりして、今年は145キロくらいになった。元々ストライクはとれるからゲームは作れる。支配下になるためには決め球が必要。この前は足をつって、体力的にもまだ弱いところはある。
-決め球になりそうな球は
得意な球種はスライダー、チェンジアップ、ナックルカーブ。個人的にはナックルカーブはおもしろいなと思っている。打たせてとるのも大事だけど、状況次第で三振も取ってほしい。チェンジアップやフォークで、縦方向と奥行きを使ってほしい。
-タイプは
速度は出ないが、質のいい真っすぐは投げる。まだ塩見貴洋(32)ほど、まだうまさもないけど、塩見くらいになってくれたら。
【野手】
-8月の注目野手は内田靖人(26)でした
なかなか変わってこない。もっとやってもらわないと困る。
-渡辺佳明(24)が打率3割1分9厘でイースタン・リーグ首位打者です
元々タイミングを取るのはうまいし、バットに当てる能力が高い。ファームは正直もう卒業かなと思う。本人にも「どうやって1軍で結果を残していくかを考えながら、自分でやっていかなきゃいけない」と話している。器用にどこでも守れるけれど、足は速くなくて、小力もあまりない。上で結果が出なくなると「ちょっとスイングが鈍いよね」という話になりやすい。そういう課題を持って、自分で取り組んだら、という話はしている。
-以前にヤクルト青木宣親(39)を参考にスイングを助言しました
今もやっていると思う。全員に言えることだけど、当たる確率が高くなる、レベルスイングの時間を長くしようと話している。機械で測ってもレベルスイングの時間が長くなっている。週何回かバットの軌道やスイング速度を戦略室が計測してくれている。
-横尾俊建(28)も好調です
(渡辺)佳明と同じでスイングが鈍いと言われるタイプ。ちょっときれいに打とうとすると、そうなる。まずはしっかり振ること。
-ベテラン藤田一也(39)が好調でしたが、8月24日の2軍DeNA戦で頭部死球を受けました
死球の影響はない。準備はしっかりとしている。ここから先は経験のあるベテランの役割も大事になる。
【9月の注目投手】
高田孝一(23) 今1軍でも、そこそこ上でやれると思う。相当能力は高い。チームでは奪三振がトップ。ファームで三振が取れるというのは、上に推薦できる材料になる。あとは経験を積めば、ものはいい。
【9月の注目野手】
入江大樹(1月に左肩手術から復帰し、8月18日2軍ヤクルト戦でデビュー) 言い方は悪いかもしれないけれど、思ったよりいい。残留練習で育成コーチと一生懸命やってくれていた。速い真っすぐを打てる。まだまだアラも多い。右打ちの大型ショートとして3年から5年後に出てきてくれたら助かる。難しいと思うが、目標として(巨人坂本)勇人みたいになってほしい。



