DeNAのルーキー牧秀悟内野手(23)が62年ぶりに、球団新人安打記録に並んだ。1回1死、1ボール2ストライクから奥川恭伸の149キロの高め直球を中前へはじき返した。これが通算117安打目で、中大の先輩、1959年(昭34)の桑田武に並んだ。

牧は中大からドラフト2位でDeNA入団。一塁手として開幕スタメンをつかむんだ。ソトが来日後は二塁に回り、これが116試合目の出場。62打点はチームで2番目に多い。既に猛打賞10度、二塁打23などは球団の新人記録を更新している。打率の球団新人記録は58年近藤和彦の2割7分ちょうどで、27日まで2割8分6厘の牧には更新の期待がかかる。球団新人最多打点は59年桑田の84。

◆牧秀悟(まき・しゅうご)1998年(平10)4月21日、長野県中野市生まれ。松本第一では甲子園出場なし。中大では3年春に首位打者、同秋にMVP。ベストナイン4度(遊撃手1度、二塁手3度)。3年時の日米大学野球で日本代表4番。20年ドラフト2位でDeNA入り。21年3月26日、巨人との開幕戦で3番・一塁手でプロ初出場。178センチ、93キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1300万円。

◆桑田武氏(くわた・たけし)1937年(昭12)1月5日、神奈川県生まれ。59年に大洋入りし、本塁打、新人の両タイトルを獲得。60年は主砲として球団初優勝の原動力に。7年連続20本塁打を記録するなど長距離砲として人気を集めた。69年に巨人、翌70年にアトムズ(現ヤクルト)に移籍。同年オフに八百長オート事件にからみ、球界を去った。プロ12年間の成績は、打率2割6分4厘、223本塁打。91年死去。