阪神ドラフト6位中野拓夢内野手(25)が今季115安打を放ち、球団新人安打記録で歴代8位に躍り出た。

48年別当薫の114安打を抜き、同7位で53年吉田義男の119安打にあと「4」と迫った。

まずは2点ビハインドの4回1死満塁の第3打席。同点の2点適時打を中前に運び「みなさんがつないで作ってくれたチャンスの場面で、なんとかしたいという思いだけでした」と力強く言った。5回2死一塁では右翼への二塁打でチャンスを拡大。2点ビハインドの9回にはヘッドスライディングで内野安打をもぎ取り、最後までファイティングポーズを崩さなかった。

今カード7打席無安打で迎えた一戦。8日の初戦では6回に併殺に倒れた直後の守備で交代を命じられ、前日9日の第2戦も途中交代。「最近全く仕事もできてなかったですし、そういう状態が良くない中でも塁に出ることは大事」と意地を見せ、今季10度目の猛打賞をマークした。

「結果的に勝たなきゃ意味がないので、そこはなんとかつながりよく後ろにつなげるようにやっていきたいと思います」。個人記録の喜びより、敗戦の悔しさが勝った夜。中野の反発力が、負けられない日々の続く終盤戦に欠かせない。【中野椋】

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