中日小笠原慎之介投手(24)が6年目で初めて規定投球回数に到達した。

あと5回2/3として今季最終戦の阪神戦(甲子園)に先発し、6回4安打無失点にまとめて規定の143イニングをクリアした。

試合前時点で24試合に登板し7勝10敗。開幕から先発を守ってきた疲労が蓄積し、首脳陣は来季を見据えて登板回避も選択肢に入れたが、左腕は拒んだ。「来年はもうないと思ってやってきた。来年のために投げないことは、今年1年やってきた意味がない」。中15日での調整を願い出て、最終登板にこぎ着けた。6回2死一塁で大山を133キロの変化球で左飛に打ち取ると、表情を緩めた。

1月は大野雄の自主トレに直訴して加わった。「一緒にやらないと野球人生が終わる」。最優秀防御率に2年連続で輝いた師匠の下、不退転の決意を固めて臨んだシーズン。「1年間我慢して使ってもらった感謝の気持ちを表せるよう最高の投球をしたい」。最終戦に向けた思いを形にしてみせた。【伊東大介】

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