阪神が異例の前日実戦でポストシーズンに突入する。巨人とのCSファーストステージ開幕を翌日に控えた5日にNTT西日本との2軍練習試合が行われ、ここに大山、佐藤輝ら多くの主力野手を出場させることになった。

3日から練習試合3連戦。最終調整で実戦感覚を研ぎ澄まし、球団初の下克上日本一へと突き進む。

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矢野監督はCS突破のため、実戦感覚にこだわった。5日の2軍戦に参加する1軍メンバーを問われ「外国人と健斗(糸原)、チカ(近本)、嘉男(糸井)以外は連れていこうと思っている」と即答。この日の1軍練習に参加した野手21人のほとんどが、NTT西日本との2軍練習試合(鳴尾浜)に参加することになった。ポストシーズン前日はフリー打撃やノックなどで調整する球団が多く、対外試合を行うのは極めて珍しい。矢野監督も最終チェックのため駆け付ける。

シーズン終盤は打線が湿り、そのまま公式戦終了。10月26日の最終戦から期間が空くため、1軍は3日から社会人との2連戦を組んだ。2試合で3打数2安打2打点の大山に対して、指揮官は「相手が打たせない中でどう打っていくかが課題なので」と、5日の2軍戦でさらに打席に立たせる考えだ。井上ヘッドコーチは「4番は悠輔で外せないというのが理想だけど、相手投手によってはベンチからスタートする」と補足し、短期戦を見据えた臨機応変なオーダーを示唆した。

井上ヘッドは2試合で5打数無安打の佐藤輝についても言及。「前半戦やってきた、あいつの中でのアドレナリンで。らしい打撃は出てくれるんじゃないのと期待を込めて」。特大アーチで何度もチームの雰囲気を変えてきた姿に戻ることを期待した。

5日も出場する選手はファーストステージ第3戦までもつれると6連戦となる。生きた球を見て、感覚を研ぎ澄まし、大一番へ乗り込む。【石橋隆雄】

<阪神近年のCSファーストステージ前日>

◆15年10月9日(巨人戦)東京ドームで練習。退任の決まった和田監督は、本塁打の出やすい敵地での試合に「勝負どころは大胆に」と注文をつけた。最後の実戦は8日甲子園での紅白戦で、江越が2安打した。

◆17年10月13日(DeNA戦)甲子園で投内連係やフリー打撃などで調整。初戦先発のメッセンジャーはシーズン最終戦から中3日登板に「どんどん使ってもらいたい」。最後の実戦は12日フェニックスリーグで藤浪が7回無失点、11奪三振。

◆19年10月4日(DeNA戦)甲子園で練習し、横浜へ移動。予告先発の西勇は「自分を信じて投げていけばいい」。退団が決まっていた鳥谷も、フリー打撃や遊撃守備で汗を流した。最後の実戦は3日の2軍練習試合大阪ガス戦で、志願出場の木浪が1安打した。