西武が来季新戦力に、ジャンツェン・ウィッテ内野手(31=マリナーズ傘下FA)の獲得調査を行っていることが19日、分かった。メジャー未経験も、今季3Aで打率2割9分9厘、19本塁打。守備は遊撃以外のポジションを守れ、さらに敗戦処理ながら公式戦で7試合に登板した“二刀流”で、チームMVPに輝いた。パンチ力とユーティリティーを併せ持ち、投手もこなすマルチプレーヤーの加入が浮上した。

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西武が狙う新外国人は打って、守って、投げられる。ウィッテはマリナーズ傘下3Aタコマでプレー。身長188センチ、体重88キロの体格で、今季チームMVPに選ばれた。その理由を球団公式ホームページは「チーム最多の104試合に出場し、打率2割9分9厘、19本塁打、70打点をマークし一塁、二塁、三塁で優れた守備力を発揮し、しかも大差の試合で登板し貢献した」と総評。攻守に加え“二刀流”として評価を受けた。

大量得点差で負けている状況下、ウィッテは内野フィールドではなくマウンドに立つ。米国では日本に比べ「野手登板」のケースが多く、今季も敗戦処理ながら7試合に登板し4試合を無失点で切り抜ける快投を披露。本職の野手としては31歳にして打率、本塁打、打点でキャリアハイをマークした。パンチ力ある打撃に加え、守備では遊撃以外の内野だけでなく外野もこなすユーティリティーぶりで、貴重な戦力となる。

13年レッドソックスからドラフト指名を受け、傘下のマイナーリーグでメジャー昇格を目指してきた苦労人だ。月給1600ドル(約17万6000円)程度で、副業にDIYで木製アートを制作・販売したこともある。マリナーズとマイナー契約した今季春季キャンプでは、ホワイトソックスとのオープン戦で一塁を守り、無死満塁のピンチに好判断を見せ「三-捕-一-捕」の三重殺を演出した。

3Aで打撃成績を残しながらもメジャー昇格を見送られ、来月には32歳。日本で成功したいというモチベーションは高く、交渉がまとまれば今オフ4人目の補強となる。西武はあくまでも内野手として評価をしている。ただ、状況次第では登板機会があるかも? しれない。

◆ジャンツェン・ウィッテ 1990年1月4日、米テキサス州生まれ。13年ドラフト24位(全体713位)でレッドソックス入団。16年に3Aに昇格するもメジャー未経験。昨オフに自由契約となり、今季はマリナーズ3Aでプレー。主に三塁手だが一塁、二塁、外野も守る。今季3Aで104試合に出場し打率2割9分9厘、19本塁打、70打点。188センチ、88キロ。右投げ右打ち。

◆野手登板 MLBでは野手の登板が年々増加傾向にあったが「二刀流登録」の誕生とともにルール化された。延長戦か6点差以上の試合でのみ認められ、制限から外れるには二刀流選手の資格(投手で20イニング以上登板、野手で20試合以上に出場)を満たす必要がある。162試合あり、延長も無制限なため、野手登板は救援投手の負担軽減のための有効手段で、MLBでは15年イチロー(マーリンズ)17年青木宣親外野手(アストロズ)が経験。ちなみにNPBでは20年8月に巨人増田大が阪神戦で11点リードされた8回1死から登板。他にも95年デストラーデ(西武)97年嘉勢(オリックス)99年ペルドモ(広島)00年五十嵐(オリックス)が登板した。