昨年、都市対抗野球初出場を果たしたエイジェックに、強力な“元NPB戦士トリオ”が加入した。

4日、元オリックスの神戸文也投手(27)、元阪神の石井将希投手(26)、元日本ハムの鈴木遼太郎投手(25)が、栃木市内の球場で初めてそろってブルペン入りした。

おだやかな日差しの元、左胸に「AGEKKE」と入ったトレーニングウエア姿の3人がブルペンで腕を振った。

平均年齢が24・5歳の若いチームで、神戸は「僕よりも年下が多いですが、仲良く切磋琢磨(せっさたくま)できていると思います。『元プロ』と注目されることもあると思うけど、今までやってきたことをやれれば」と笑顔で話した。1月中旬から社業も行っており、PCでの事務作業などに「少しずつできれば」と精力的に取り組んでいる。「都市対抗で優勝したい」と目標を掲げた。

左腕の石井は「NPBから社会人とステージは変わるけどレベルが高いので、やってきたことを出し切れるように頑張りたい」と意気込んだ。一時期は変則フォームに取り組むなど試行錯誤していたが、この日はスタンダードな上投げだった。「すごくいい投手陣なので、負けていられないなと思います」と話した。

鈴木は「会社勤めは初めてですが、拾っていただいたので感謝の気持ちを持って、エイジェックを全国にもっと広めていきたいです」と話した。3日の節分には、恵方巻きを手作りして食べたという。「全員が先発完投を目指しているので、そこに1つのピースとしてあてはまるように頑張りたい」と意気込んだ。

都市対抗の2年連続出場、そして初優勝へ、チームの選手層はさらに厚くなった。ブルペンを視察した難波貴司監督(56)は「2人とも先発ができる。去年も投手陣が踏ん張ってくれたが、3人の加入でさらに厚みがでる。彼らが持っているものは素晴らしい。その能力を最大限に発揮できるような環境をつくりたい」と期待を寄せていた。