阪神の先発西勇輝投手(31)が8回3失点(自責2)と粘投したが、打線の援護に恵まれず今季2敗目を喫した。試合後は球団を通じ「(坂本)誠志郎がうまく引っ張ってくれたので、長いイニングを投げることかできました。次の試合もしっかりゲームをつくっていければと思います」と前向きなコメントを残した。

立ち上がりの失点が悔やまれた。初回、2死一塁から4番村上を追い込んでからファウルで粘られてからの7球目、真ん中に甘く入った130キロフォークを捉えられ、左翼ポール際への特大の2ランを被弾。2回は味方守備の失策もあり1死三塁のピンチで、長岡に左前へのポテンヒットを浴び、3点目を失った。

3回以降は無双状態だった。最速146キロの直球と変化球を両サイド低めに丁寧に投げ分け、凡打の山を築いた。3~8回までは1人の走者も許さなかった。矢野監督は「状態もいいしね。しっかり自分のペースで投げているし、いいボールが行っている。これからもああいうピッチングをしてくれれば、チームの力にもなって勝つことにつながると思う」とたたえた。

西勇は今回の登板を含め今季先発した6試合中5試合でクオリティースタート(QS=6回以上、自責3以内)を達成。防御率は広島九里に次ぐセ・リーグ2位の1・98と安定感は抜群だ。連勝の波に乗ることはできなかったが、先発陣の柱の1人として、開幕から最下位に沈むチームを鼓舞し続けている。【古財稜明】

○…リリーフに戻った阪神斎藤が1回を0封した。プロ2度目の先発で3回3失点だった4月21日のDeNA戦以来、12日ぶりのマウンド。3点ビハインドの9回1イニングを1安打無失点にまとめた。「3点差というまだ勝負がついていない状況で、しっかり0点で帰ってくることができたことは良かったと思います。次も継続していけるように頑張ります」と引き締めていた。

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