日本ハムは6日、西武6回戦(ベルーナドーム)で今季6度目の0封負けを喫した。首位楽天が勝利したため、2リーグ制後は球団史上最速のシーズン33試合目で自力優勝の可能性が消滅した。今季4度目の4連敗で借金13となった新庄剛志監督(50)だが、試合後はいつも通りに明るく、長期的視野に立って、BIGBOSSらしく巻き返すことを誓った。

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BIGBOSSに悲壮感は全くない。ベルーナドーム名物の長い階段を上っている最中に楽天勝利の報が入り、自力Vの可能性は消滅していた。ただ、第一声は息を切らして「ライオンズにお願い!エスカレーター付けて。ここは50(歳)にはヤバいわ」。ユーモアで場を和ませてから、本題に入った。

新庄監督 まあまあ、これからですよ。いきなり、水をあげてバーッと花が咲くわけじゃないから。若い選手たちをいっぱい経験させて(技術などを)身に付けさせたい。それは毎日、思うことであって、試合が終わっても思っている。いつも言っているように、今日は誰を使って経験させて成長していってもらって(メンバーを)固めていくか、っていうことばっかりしか、考えていない。

投打で、もう1歩という試合が開幕から続く。この日は5回まで好投した生田目が6回に四球から崩れた。新庄監督も「四球がね。もう打たれていいって。もう四球はちょっと(いらない)。今日だけじゃなく、ね」と、あえて指摘したもったいない失点だった。打線も、3回や7回に相手のミスで広げたチャンスもありながら、誰も決められなかった。いい試合を展開しても勝利に結び付かないシーズン序盤。ファンに対して「喜ばせたいけど、もうちょっと待ってください」と言ったBIGBOSSの信念はブレない。

新庄監督 歯がゆさがなかったらね、やってても面白くない。俺は辛抱する時。選手は成長する時。俺は辛抱して選手をつくり上げて、みんなの期待に応えられるように。選手も自分のことで精いっぱい。ガチガチの来年のレギュラーを取りにいくために今、必死でやっているとこだし、俺も必死で選んでるとこだし。楽しくね、いきましょう。

明るい未来だけを見据えて、BIGBOSSらしく、笑顔で球場を後にした。【木下大輔】

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