みんなで粘って、つないで、新たな歴史を刻んだ。楽天は逆転勝ちで球団最長の8連勝を達成した。終盤までリードを許すも、8回に追いつき、同点で迎えた9回1死走者なしで鈴木大地内野手(32)が右翼へ決勝の1号ソロ。接戦に終止符を打った。試合前時点で打率2割7厘と不調に苦しむバットマンの1発で新記録。「誰かが特別頑張ったじゃなくて、みんなでその試合を、という積み重ねの8連勝だと思う」とチームの和を強調した。

耐えて、踏ん張った。1回に浅村のソロで先制するも、直後の1回裏に滝中が4安打2失点。不穏な空気が流れかねない序盤だったが、滝中が安定感ある投球を取り戻した。緩急を使いながらストライクゾーンを丁寧に突き、2回以降は無失点。6回7安打2失点でマウンドを降りた。7回は石橋、弓削で無失点。根負けせずに打ち取り続けた。

打線は8回2死三塁で西川が右中間へ適時三塁打を放って同点に。投手陣の粘りに、ようやく終盤で応えた。石井GM兼監督は「最少失点で切り抜ければなんとかしてくれるとか、最少失点で抑えればバッターもなんとかできると思える。大量失点しないところが、チームが前を向いて戦えるところかな」とうなずいた。

競り勝っての8連勝。ただ指揮官は「いい時も悪い時もありますけど、そこは関係なく試合をしていくことが大事。あまり遠くは見ないで足元を見てできている」。まだまだペナントレースの道のりは長い。1歩1歩しっかりと踏みしめながら、頂点へ突き進む。【湯本勝大】

▽楽天西川(8回2死三塁で右中間へ同点となる適時三塁打)「こどもの日に何もできませんでしたからね。いいところで打てて良かったです」

▽楽天滝中(先発して6回7安打2失点)「立ち上がりですね。点を取ってもらったあとですからね。前回も序盤に失点してしまっていたので、なんとか切り抜けたかったんですけど。悔しいです」

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